
ホーロー看板
〜記憶が染み込むノスタルジックな役者たち〜
(アース渦巻)
「ドキッ!」とした看板と言えば、やっぱりこれでしょう。正直子供時代には、女性の色気が強すぎて何の宣伝なのかさっぱり伝わってきませんでした。

歴史
1970年(昭和45年)に、大塚グループ・アース製薬が、女優の由美かおるを起用し、蚊取り線香「アース渦巻」の宣伝目的として、テレビCMと合わせて作製したもの。昭和48年製のものまで広く確認される。
特徴
右上に、アース渦巻の入った緑色の缶が描かれ、中央に、生脚を抱えたネグリジェ姿の由美かおるが、下半分に、商品名が記載されている。キャッチコピーは特にない。これ以外の体裁が異なるバージョンも、特に存在していない。
追記
看板は、横長の楕円形のものが最も多く一般的だが、正方形のものも存在する。僅かに縦型長方形のものも存在する。由美かおるのアース渦巻の看板は、多くの場合、水原弘が同時期に宣伝を務めた、エアゾール式殺虫剤「ハイアース」の看板と共に貼られた。水原の看板も楕円形以外に、正方形と縦型長方形が存在する。(※ 下の画像参照。)

雑学
大塚グループの看板で、由美かおる、水原弘、松山容子、大村崑、浪花千栄子(オロナイン軟膏)は、ホーロー看板界隈の中でも特に有名な、“大塚”を冠する五大看板スターである。由美かおるの看板だけが、体裁が異なるバージョンが存在しない。(※ 浪花の看板は、オロナインの文字だけの看板が存在し、水原は口元が笑っているバージョンが存在する。)
ちなみにアース渦巻は、アース製薬がもともと1940年(昭和15年)から販売していた商品であり、大塚製薬が開発した商品ではない。由美かおるの看板に限っては、1970年(昭和45年)に、経営危機に陥ったアース製薬に大塚グループが資本参加した際に製造された。同年、「ごきぶりホイホイ」などの大ヒット商品も輩出した。
感想
看板の女性が、かの有名な時代劇「水戸黄門」のお銀さんであることを知って妙に納得しました。水戸黄門、由美かおる、この言葉だけでも時代を感じますね。
記憶が染み込むノスタルジックな役者たち〜