ホーロー看板
〜記憶が染み込むノスタルジックな役者たち〜
(ボンカレー)
これは、レトロブームの立役者ホーロー看板を愛でる記事である。
カレーと言えば、皆さん何カレーを思い浮かべるでしょうか?レトルトの銘柄と言えば、やはりこれ、大塚食品のボンカレーではないでしょうか? そしてそう、この看板…

ホーロー看板・ボンカレー(大塚食品)。写真は本物のホーロー看板の画像を元に、デジタル補整を行い、綺麗に復元した看板画像である。本物の看板で細部まで状態の良いものは、今ではなかなか見かけることができない。ホーロー看板は、経年劣化の問題だけでなく、看板荒らしに剥ぎ取られ、町の中から姿を消していく深刻な問題にも直面してきた。もし飾って懐かしさを楽しみたい場合は、個人的に画像をポスターにしたりして楽しもう。古い家屋や町中に残る看板をもし見かけたら、ぜひその看板は景色込みで大切にしてあげよう。(看板情報 Wikipedia 他)
概要
看板名称:ボンカレー
メーカー:大塚食品
製作使用:1968(昭和43)年〜5年程
宣伝商品:ボンカレー
出演役者:松山容子
骨董価値:2,000〜5,000(市場相場)
歴史
1968年(昭和43年)2月12日に、長い研究開発の末、大塚食品から発売されたレトルト食品「ボンカレー」の宣伝目的として、女優の松山容子を起用し、1973年(昭和48年)頃までの約5年間作製され、使用されていたもの。
特徴
着物姿で家庭的な雰囲気の松山が、カレーの入ったレトルトパウチを両手で上品に持ち、お皿に注ぐ姿が描かれた、縦型長方形の看板である。看板は全てこの形状で、キャッチコピーは「牛肉 野菜入り」であるが、「ボンカレーはグーな味です。」のものもある。
看板標準サイズは、高さ60cm×幅45cm×厚さ1mmである。
追記
昭和43年から2年間発売されたカレーのパウチは透明であり、それに合わせて看板のパウチも透明で、松山の着物は白地である。(※ 下の画像参照。)稀に着物が青地のものも存在する。昭和45年からパウチがアルミ製のものに改良され、それに合わせてパウチは白色、松山の着物は黒地に変化する。

雑学
当時20人の営業マンが、商品を取扱ってくれた全国各地の小売店に、9万5千枚の看板を自ら貼って普及に努めた。1968年(昭和43)から2年間、透明のパウチのカレーは阪神地区限定で発売された模様。
ちなみにボンカレーは、世界初の市販レトルト食品である。ボンカレーの「ボン」は、フランス語の「bon “おいしい”」からきており、ソーセージの真空パックをお湯で温めて食べることから着想を得て、開発された。また、カレーのパウチが、透明のものからアルミ箔を挟んだ三層構造のものに改良されて以来、カレーの賞味期限は3ヶ月から2年に延びて、当時の人々を驚かせた。

感想
家に帰るとカレーの匂いがしてうれしくなる、そんな思い出が、きっと皆さんにもあるとことでしょう。このボンカレーの看板は、温かい家に帰ってお母さんのカレーが食べたくなる看板でしたね。
AIが発達した今だからこそ
AIでは生成できない、修復もできない
味のあるホーロー看板を眺めていたい。
あなたのお気に入りの場所
思い出の場所には
ホーロー看板は残っていますか?
あなたの歴史が染み込んだ
わたしたちを子供の頃から
見守ってくれた
静かな役者にありがとうを。
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記憶が染み込むノスタルジックな役者たち〜